この日も異常なまでの残暑。体温並みの気温、室温の中で息苦しいほど。コロナ禍や夏休みイベントの影響か、他の同好会の道場予約が変則的になり、また夏期特別稽古会や夏休みもあり5週間ぶりのジム先生の稽古となりました。
もう空気が自然発火するんじゃないかと思うほどの暑さの中、少年部8名+体験者2名、一般部18名での稽古でした。
まず体験者もいることですので構え、正座法、膝行法、基本動作を一通りやった後で受け身を時間をかけて行いました。これはおにぎりやまについての説明・・・ではなく柔道でいうところの前受け身、前方に倒れる時、顔面を守り、手首や肘を痛めないための受け身。この後は前方回転受け身、紫・茶・オレンジ帯のみ前方飛躍受け身を行いました。続いて技は回転投げ。審査には出ませんが非常にポピュラーな合気道の技です。少年部は仕方ない部分もありますが、知らない・できないでは合気道を修行しているものとしてはちょっと恥ずかしいです。
この後、紫・茶帯はもっと動きをつけた回転投げを行いました。どんな技かはこちらをみてください。青帯・体験者は一ヶ条抑えの抑えの部分のみを行いました。一般部も熊谷・坂戸からの振替稽古があり18名での稽古になりました。
相対での基本動作を行って早速、技に入りました。まずは後技両手持ち一ヶ条抑え(二)から。
補助動作などがあって白帯の方には覚えるのに骨が折れるかもしれませんが、とはいってもすぐに審査で出題されますから頑張って覚えましょう。ジム先生からいくつかポイントを説明いただきましたがこの技を終える時、なんとなくでもポイントを総合して全体の流れを掴めたでしょうか?みていたら1つ目のポイントから2つ目に移った時、1つ目が消えてしまっている方が多数いらっしゃいました。3つ目のポイントでは前の二つが・・・。完璧に覚える必要はないですが(もちろん覚えるに越したことはないですが)、気持ちに余裕を持って途中で止めるなり、戻るなりして自分なりに理解した方がいいですね。ふわふわ、なんだか分かったんだか分かんないんだか・・・でやって焦って先へ行ってもむしろ効率落ちますよ。
続いては座り技両手持ち呼吸法(三)。
呼吸法などは本当にがむしゃらにやればいいってもんじゃないですよね?回数こなせば慣れるものでもないし。感覚を研ぎ澄ませて相手とのつながりを感じ、ぶつからない動きをしないとできません。手先のテクニックより呼吸。
最後は掛かり稽古で両手持ち肘当て呼吸投げ(二)。
ここでなぜかスタックする方が多数。なぜか?両手持ち自由技の時、DVDでは右足が前だから!!えぇ〜?!
落ち着いて考えればわかります。上述しましたが、心に余裕を持って対処しましょう。
この日の稽古で一番考えさせられたのが少年部の回転投げと一般部の肘当て呼吸投げでした。みなさん、合気道を始められたきっかけは人それぞれだと思いますが、武道・武術を覚えて強くなりたい、自分の身を守りたいという部分が少なからずあったはずです。
しかし、2年、3年と続けるうちに技を身につける=審査科目を覚えるということにすり替わっていないですか?さらに審査科目を覚えるために審査科目以外のものを切り捨てていませんか?技を知らなければ弱いままなのはもちろんですが、技を覚えて強くなれる、自分の身を守れるなら誰も苦労はしません。また技を覚えるのは強くなるため、術を身に付けるための手段であって、審査に合格するためというのとはニュアンスが違うと思います。
少年部に言いたいのは、道場にいる知らない人(このご時世ですから道すがらの知らない人とは言いません。せめて道場にいる人)に挨拶くらいできる程度の胆力を身につけてほしいのと、一般部にはもっと余裕を持つことです。
少年部に黙って技をかけるように指導する指導者は明龍館にはいないはずですが、号令をかけることすら躊躇する胆力であってはなかなか強くはなれませんし、技を覚えるのに汲々としてDVDでは右半身でしたなんて言っているようでは技ができたなんておこがましいというものです。どうもここ最近、審査合格が皆さんの究極的な目的に置き換わってしまっているようですので、厚かましくも苦言を呈しました。
あくまでも目的は強くなること、その手段として技を覚える、そして目安としての段級があり審査があるということ。そういうことだと思います。
齋藤
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